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痛みの治療について

痛み(痛覚)は、

視覚、嗅覚、味覚などと同様、

生きていく上で必要不可欠な感覚です。

身体に危険が及んでいる時

また危険が迫っている時、

これを警告しようとする

生体防衛反応であり、

大変重要な役割を担っています。

一方で、

痛みは苦しみや不安を与え、

不眠、意欲の低下を起こし、

これまでの生活を困難にさせます。

生体では

血圧上昇や心拍数の増加、頻呼吸など

生体機能にも悪影響を及ぼします。

過剰な負担にならないよう

安静に出来ればよいですが、

仕事や日常生活の活動を行っていると、

そうも言ってはいられない場合もあります。

だからと言ってそのまま痛みを

我慢したり放置したりすると、

痛みの悪循環や

痛みの増幅作用などが起こり、

もはや防衛反応としての役割はなく

悪く酷いものでしかなくなります。

そのため、

適切な痛みの治療を

できるだけ早期に行うこと

が重要と考えます。

当院で行う鎮痛治療としては、

  1. 薬物療法
  2. 注射療法
  3. 温熱・低周波・牽引などの物理療法
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  4. 理学療法士による運動器リハビリ
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  5. 装具療法
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といった治療を行っております。

まずは診察にてお話をうかがい、

それぞれの症状に合った

最良の治療を行っていきます。

薬物療法

痛みには、

痛みが発生している原因により分類があり、

  1. 侵害受容性疼痛
  2. 神経障害性疼痛
  3. 痛覚変調性疼痛(旧・心因性疼痛)
  4. 混合性疼痛

に分けられます。

この痛みの原因により

使用する薬物が異なるため、

どの痛みが発生しているかを

診察とレントゲン検査で判断していく

必要があります。

薬物治療に用いる主な薬は、

  • NSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛剤)
  • ステロイド
  • 神経障害性疼痛治療薬
  • 鎮痛補助薬
  • オピオイド
  • 麻酔薬

などがあり、

病態・症状に合わせて使い分けます。

内服薬

NSAIDsで代表的な薬は、

ロキソニン、ボルタレン、アスピリンなどあり、

抗炎症作用、鎮痛作用、解熱作用によって

痛み止めの効果を発揮します。

一方、

胃腸障害、胃・十二指腸潰瘍などの

副作用に十分注意が必要です。

この薬に限らす

医師の指示を守って

きちんと服用しなければなりません。

近年では、

鎮痛効果が高いのに副作用は少ない薬
(COX-2:コックスツー選択的阻害剤)

もあります。

その他にも

プレカバリンとよばれる鎮痛薬もあります。

高齢者や虚弱体質な方、

アレルギーを起こしやすい方、

またこれらの薬でも

効果が不十分な場合などには、

漢方薬による治療も

積極的に行っています。

漢方は生薬を組み合わせた薬ですので、

いろいろな症状に穏やかに作用し、

副作用が少なく、

安全性の高い治療法といえます。

いずれを内服するにしても、

薬剤ですので

副作用や飲み合わせには注意が必要ですが、

これらの疼痛抑制を図る薬物を

医師の指示のもと

正しく使うことができれば、

副作用を最小限にし

最大の効果を得ることができます。

外用薬

内服治療に抵抗がある場合は、

外用薬も有効です。

大きく分けて、湿布と塗り薬があります。

湿布と一口に言っても、

現在は様々なタイプがあります。

  • テープタイプ、パップタイプ
  • 各部位の大きさに合わせたサイズ
  • 含まれる薬剤の種類

数ある湿布の中より

症状・要望に合わせて処方します。

また、

変形性関節症限定で使用できる
ロコアテープ(2016年発売)

頸・肩・腰で使用できる
ジクトルテープ(2021年発売)

といった、最新の湿布も取り扱っております。

湿布による皮膚のかぶれが気になる方は、

塗るタイプの外用薬も取り扱っております。

注射療法

神経ブロック注射

痛い場所の神経の近くに

局所麻酔薬を注射することで、

一時的に神経の興奮を抑え、

傷ついた部位を

効果的に治療する方法です。

局所麻酔薬は、

痛みで過剰に興奮した神経を

一時的に麻痺させることで、

「痛い」という

「神経の情報」だけを

ブロックします。

注入された局所麻酔薬は、

痛み部位の筋肉をほぐし、

血流を改善させます。

結果

広がった血管を通して

酸素やたんぱく質などの栄養を

痛い場所に効率よく運ぶことができ、

痛んだ神経や筋肉を

効果的に

回復させることが可能です。

ブロック治療とは

単なる対症療法ではなく、

人間の持つ自然治癒力を

サポートすることで、

治癒能力をアップさせる

画期的な治療方法といえます。

また、薬物療法などに比べて、

痛みの部位に限局して

高い効果を示すため、

全身への影響が少ない

という利点もあります。

トリガーポイント注射

トリガーポイントとは、

首や肩こりなどで

筋肉に硬いしこり(緊張帯)ができ、

強く痛みを感じる点

のことをいいます。

急性の筋肉の障害(ぎっくり腰やむちうち等)、

筋肉の反復性の運動、

ストレス(使いすぎ)、

長時間の不良姿勢など

によってできます。

トリガーポイントは

その周辺や離れた場所に

痛みを放散させる“引き金点”

であり、

それによって肩や腰の痛みが

数ヶ月間続いている状態を

筋筋膜性疼痛症候群

といいます。

これらの症状に悩んでおられる方は大変多く、

現代人のストレス性の痛みとも言えます。

この諸症状に対して

トリガーポイント注射は

高い鎮痛効果があります。

トリガーポイント注射の効果は、

局所麻酔薬によって

脳への痛みの信号を遮断し、

局所の交感神経の興奮を抑え、

痛みを増強する物質
(ブラディキニン・ヒスタミンなど)

を血流で洗い流して

痛みをとることとされています。

関節内注射

変形性関節症や五十肩、

リウマチなどによる

肩やひざの痛みに対して、

ヒアルロン酸の関節内注射が有効です。

ヒアルロン酸は

もともと体内に含まれている成分で、

優れた保水力、高い粘性と弾性が特徴です。

関節液にも多く含まれ、

これが加齢とともに減少していくことで、

関節の動きが悪くなり

変形性関節症などの関節炎が起こってきます。

ヒアルロン酸を関節内に注射することによって、

減少したヒアルロン酸を直接補い、

さらに

関節でのヒアルロン酸の産生能を高め、

痛みや炎症を抑えることができます。

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